うどんは、奈良時代に中国(唐)から伝わってきたお菓子が元になって作られた、日本発祥の麺類と言われています。
色々な説がありますが、中国から伝わってきたものが、日本で変化をしてうどんになったということは変わらないようです。
日本人なら、日本発祥のうどんのことをもう少し理解してみてはいかがでしょう。
○うどんと言えば?
うどんと言えば、讃岐うどんの香川県のイメージを持つ人が多いと思います。
実際に、香川県は、うどん県とも呼ばれて、うどんの生産量が多い県です。
そのためなのか、西日本がうどんで、東日本がそばというイメージがあるのですが、うどんの生産量の2位は、埼玉県で続いて群馬、愛知、北海道、東京などと続きます。
だから、うどんは、東日本とか西日本とか関係なく、多くの日本人に愛される日本の伝統食なのですね。
うどんは、地域によって麺のこしやだし汁に差があるので、興味がある方は食べ比べてみてはどうでしょうか?
○うどんのコシ
うどんの評価の一つに「コシ」があります。
うどんの生地を練ることによって、うどんのたんぱく質が結合して歯ごたえがよくなった状態をコシがあると言います。
このコシですが、ただ単に練ればよいというわけではありません。
あまり強く練りすぎると硬くなってしまい、美味しくなくなってしまうのです。
美味しいコシのあるうどんは、練る強さだけではなく、塩加減や水分量、温度などが関係して、よいコシを生み出すことができるのですね。
お店で作られるうどんのコシは、長年研究されて作られたもので、お店によって違いがあるとされており、食べ比べてみるとうどんをもっと楽しめるのではないでしょうか。
また、地方によってはあえてコシを持たせないうどんもあります。
○うどんのだし汁
うどんのだし汁は、西日本と東日本で大きな違いがあります。
一般的には、関東と関西の違いと言われることもあります。
西日本では、だし汁は薄い色が多く、東日本では、色が濃いものが多いのです。
また、味も色の濃さも東日本のうどんのだし汁の方が濃いと言われています。
西日本は、昆布のだしで、東日本はカツオのだしがメインになるようです。
西日本の人は、うどんの汁を飲む人がいますが、東日本では汁は飲むものではないので、汁の味や色が濃くしていると言われています。
しかし、塩分濃度は、西日本のうどんの方が濃いと言われており、塩分を気にするなら、西日本のうどんの汁は飲まない方がいいかもしれませんね。
だし汁の色は、だしの取り方などに違いがあるので色が濃くなり、色が濃い方が塩分濃度が高いように感じられますが、色が濃いからといって、塩分の濃度が高いというわけではないことを知っておきましょう。
だしの色だけで判断するのは良くありませんし、そもそもうどんの汁は塩分が多いので飲まない方が良いと言われており、健康のためには色が薄い濃い関係なく飲まない方がいいかもしれません。
また、だしを飲みたい人は、塩分の取りすぎは、体に悪いので全部飲まずに、残すようにした方がいいと思います。
〇うどんを食べるマナー
うどんの場合は、日本で食べるときに音をだしてもマナー違反にはなりませんが、そばのように啜って食べることで香りを楽しむという感じでもありませんので、啜って無理に音を出す必要はありません。
うどんの場合は、あまりひどく啜って大きな音をたてるのは、あまり良くないと言われる地方もあります。
一般常識的に考えると、周りの人に迷惑がかかり耳障りになるほど、音を出して食べるのは、マナー違反と言えますね。
そして、ひどくうどんを啜ると汁が飛び散るので、オススメできません。
うどんを噛みきらないで、食べた方が粋だと言われることもありますが、噛みきらないというのは、マナーではありません。
だから、うどんは、自分のペースで、周りに迷惑をかけないで、美味しく食べればいいということですね。
〇どん兵衛
うどんのインスタント食品と言えば「どん兵衛」を思い浮かべる人が多いと思いますが、どん兵衛も地域によって味が少し違うのを知っているでしょうか?
どん兵衛の味は、西日本ではスープの色が薄く昆布の味が濃く、東日本のどん兵衛はスープの色が濃くカツオの味が濃いのです。
どん兵衛は、東と西で味の違いがあり、また、北海道限定のどん兵衛も存在するのです。
北海道限定のどん兵衛は、利尻昆布を使用したどん兵衛で昆布の味がして、西日本の物より、スープの色が濃いのが特徴です。
また、西日本と北海道の塩分の濃さは同じだそうです。
地方によって、うどんのコシやだし汁には違いがでるので、食べ比べてみると面白いかもしれませんね。
日本の伝統食であるうどんの違いを知って、うどんをもっと楽しんでみてはいかがでしょう。