人が他の動物から臓器を移植してもらえる時代がやってくるかも!?人間の細胞を持った豚が誕生?!


臓器移植という言葉を聞いたことがあると思いますが、多くの人は臓器移植って自分には関係が無いことだと思っていると思います。

しかし、病気や怪我をして臓器が損傷してしまうと、生命を維持するために臓器移植が必要になることがあるのです。

そして、誰でも病気や怪我をしてしまう可能性がありますので、誰でもいつ臓器移植が必要になるかわからないのですが、誰でも関係する可能性があるのです。

そんな誰でも必要になる可能性のある臓器移植なのですが、臓器を移植するためには、臓器を提供してくれる相手が必要となり、臓器を提供してくれる相手はそう簡単に見つかりません。

しかし、技術が進歩して、なんと人間の遺伝子を動物に組み込むことで、人以外の動物から臓器移植できるようになる時代が来るかもしれないのです。

では、なぜ、基本、他の動物から臓器移植ができないのかについて説明しますね。

〇なぜ他の動物から臓器を移植できないの?

臓器移植を行う場合には、本来は人と人でなければ臓器移植を行うことはできません。

人と人以外の動物で臓器を移植することができないのは、遺伝子の差異によって、臓器や血液に違いがあり、移植してしまうと拒絶反応が起きてしまうためです。

拒絶反応が出てしまうと、移植した臓器が上手く機能せずに死んでしまうことにもなりますので、人と人以外の動物では臓器を移植することができませんでした。

また、同じ人同士であったとしても、遺伝子に違いがあれば、拒絶反応が出てしまい臓器を移植できない場合が多く、遺伝的に近いとされる兄弟や親子でも臓器が移植できないことの方が多いのです。

臓器によっても基準に違いがありますが、人と人で臓器を移植する場合には血液型の相性などによって、臓器を移植する必要性があります。

ちなみに、臓器を移植する場合の血液型はABOだけでなく、さらに細かい血液型が関係することになります。

さらに、血液型の相性が良かったとしても、臓器移植による拒絶反応が起きてしまうこともあります。

もちろん。血液型の相性が良いほど、移植後の拒絶反応が起こりにくいのです。

だから、基本、他の動物から臓器を移植することができないのですが、人の遺伝子を組み込むことで、他の動物から臓器移植をすることができるようになるかもしれないのです。

〇人間の遺伝子を持ったキメラ動物で臓器移植が可能になる?!

人に臓器を移植するためには、同じ人の臓器が必要となるので、人の臓器を持っていない他の動物から臓器を移植することはできません。

しかし、他の動物に人間の遺伝子を組み込むことで、人の遺伝子の臓器を持った動物を作れば、人以外の動物の臓器を人に移植することができるのです。

また、このように同一の個体内に異なった遺伝情報を持っている細胞が混じることを「キメラ」といいます。

このキメラ動物を利用することで、移植する臓器を探すのが安易になり、多くの臓器移植を待っている人達を救う事ができるのです。

また、今まであれば臓器移植が適用されなかった病気でも、臓器移植がしやすくなるので、臓器移植を行い、長生きをすることができるようになります。

例えば、日本で最も死者が出ているガンは、ガン細胞を摘出する手術が一般的でしたが、臓器移植をすることで、転移の可能性を大幅に減らせるようになるかもしれません。

キメラ動物の臓器を移植することができるようになれば、多くの人の命が救われることになるのですね。

そして、キメラ動物を利用すれば、難病の研究が加速する可能性があるのです。

〇人の病気をキメラ動物で研究することができる!?

人は生きていると、いろいろな病気を発症しますが、現在の医療技術では完治させることができない不治の病も多く存在します。

また、不治の病は、患者数が少ないので研究が進みにくく、根本的な治療法をみつけることが難しいのです。

そこで、その治療法をみつけるために役立つと思われるのが、病気になる遺伝子を組み込んだキメラ動物なのです。

キメラ動物によって少ない患者数を補い、不治の病の研究を加速させることができると言われているのですね。

だから、キメラ動物は、臓器移植に役立つだけなく、病気の研究に利用することもできるとされ、医学の発展に貢献する可能性も秘めているのです。

このように人の遺伝情報を組み込んだキメラ動物によって、多くの人が救われることになるかもしれないのです。

しかし、キメラ動物を利用することは良い所ばかりではなく、人のキメラ動物には問題点もあります。

〇キメラ動物を利用するのには倫理的な問題がある!

多くの人の命が救われると聞くと素晴らしいと思うかもしれませんが、人の遺伝子を他の動物に組み込むのには倫理的な問題があると指摘されています。

現在、豚に人の遺伝情報を組み込んで人と豚のキメラを作り、人の臓器を作ろうと考えられていますが、これは遺伝子的にブタ人間が誕生するということなのです。

人の遺伝情報を組み込まれて誕生させられた生き物の臓器が、人に移植させると聞いて、あなたはどう思うでしょうか?

「やりすぎな気がする」「人の尊厳にかかわる」「怖い」と思う人も多いと思います。

逆に、人の命を救えるのなら、キメラ動物を利用して、臓器移植を行うべきだと考える人もいるでしょう。

もしくは、難しすぎてどっちが良いのか考えられないという人の方が多いかもしれません。

あなたは、人の臓器を持つ動物の誕生についてどう思うでしょうか?

だから、キメラ動物の臓器移植は非常に難しい問題なのです。

キメラ動物の臓器移植の問題は、技術の進歩により、すぐ近くまで迫っています。

皆さんにも関係してくるかもしれないので、キメラ動物について少しは考えておくと良いかもしれませんね。

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