コウモリを見たことがありますか?
コウモリはテレビなどで見たことがあるけど、実物を見たことがないという方もいると思いますが、意外とコウモリは近くに存在しているかもしれないのですよ。
日本のほぼ全域で見られるコウモリは「アブラコウモリ」と呼ばれ、体長5cmほどで10gほどの小さいコウモリなのですが、普通の家の天井裏などに巣を作って住んでいる場合があるのです。
だから、アブラコウモリは、別名イエコウモリとも呼ばれています。
そんなコウモリにどのようなイメージを持っているでしょうか?
コウモリと言えば、「コウモリ=吸血鬼」というイメージがあり、人の血を吸うイメージを持っている人もいると思いますが、実際にコウモリはイメージ通りの生き物なのでしょうか?
コウモリは一体どんな生き物なの?
〇コウモリの種類は非常に多い?!
コウモリのほとんどは、私たちがイメージするように夜行性で、洞窟などの暗い場所に住んでいることが多く、民家の天井裏に住みついたりすることもあるようです、
そして、コウモリは、空を飛びますので鳥類と思っている方もいるかもしれませんが、コウモリは私たち人間と同じ哺乳類になります。
また、その種類は非常に多く、世界にはおよそ1000種類程度のコウモリが生息していると言われおり、哺乳類の種の総数が、約4500種と言われていますので、コウモリだけで哺乳類と種類の5分の1以上を占めていることになるのです。
そんなコウモリは哺乳類で2番目に種類が多い生き物なのです。
ちなみに、1番種類が多いのはネズミだと言われています。
そして、日本にも30種類以上のコウモリが生息しており、見かけることは少ないかもしれませんが、多くの種類のコウモリが生息しているのです。
先ほども言いましたが、コウモリは意外とどこにでもいるので、日が沈んで空を見上げるとコウモリが飛んでいる姿をみられるかもしれませんよ。
〇血を吸うコウモリは存在する!?
コウモリと言えば、血を吸うというイメージを持っているかもしれませんが、血を吸うコウモリは多く存在するコウモリの中で3種類しかおらず、その中でも人の血を吸うのはナミチスイコウモリといわれる、1種類のみなのです。
他の血を吸うコウモリは、鳥類などの吸血をして、血を吸わないコウモリは、虫や花蜜を餌としており、血を吸うコウモリは少ないのです。
コウモリは、血を吸うイメージがありますが、実は血を吸わないコウモリの方が圧倒的に多いのですね。
また、ナミチスイコウモリは、人の血を吸うよりも人以外の哺乳類や鳥類の血を吸血することの多いのです。
ナミチスイコウモリが人を襲うことが少ない理由は、人が家に住んでいるので侵入することが難しいからです。
さらに、ナミチスイコウモリは体重が15g~50gと非常に小柄であるため、基本、人を死に至らしめるほど吸血することはできません。
しかし、コウモリは危険な存在でもあるのです。
〇コウモリに血を吸われると狂犬病になる可能性がある!?
ナミチスイコウモリは、非常に小柄なコウモリなので、ナミチスイコウモリに吸血されることによって、死ぬようなことはありません。
しかし、ナミチスイコウモリは、狂犬病を媒介する生き物であるため、ナミチスイコウモリに吸血されると狂犬病になって死ぬ可能性がある非常に恐ろしいコウモリなのです。
しかし、ナミチスイコウモリに噛まれて狂犬病になるよりも、犬にかまれて狂犬病になる可能性の方が高いようです。
そして、狂犬病ウィルスは、哺乳類なら全ての生き物が持っている可能性があります。
ですからコウモリだけではなく、犬や猫からも感染する場合もあります。
しかし、日本では狂犬病はほぼ撲滅されましたし、ナミチスイコウモリは生息していませんので、そこまで気にする必要はないのです。
このナミチスイコウモリですが、日本には生息していませんので、外でコウモリを見かけたからと言って血を吸われると恐れて逃げる必要性はありません。
しかし、日本にいるコウモリも人に感染するウイルスや細菌を持っている可能性がありますので、コウモリを見かけても近寄って触らない方がいいと思いますよ。
このようなコウモリは、見た目やイメージによって忌み嫌われていますが、なんと別の一面も存在しているのです。
○コウモリの見た目は怪獣だけど益獣?!しかし害獣?!
コウモリは、見た目やイメージによって多くの方に忌み嫌われていますが、その外見やイメージによって誤った認識をされている場合もあるのです。
先ほども説明しましたが、コウモリは吸血鬼のように人や動物の血を吸うイメージがあると思いますが、実際に血を吸うコウモリはごく一部の種類であり、多くのコウモリの主な食物は虫や植物なのです。
だから、多くのコウモリは危険な生き物ではないということになりますし、コウモリは蚊や羽虫などの害虫を食べて駆除してくれる人の役に立つ益獣としての一面もあるのです。
また、コウモリをペットとして飼う方もいるようです。ただし、野生のコウモリを飼うことは法律によって禁止されています。
しかし、天井裏などに住み着きやすいコウモリは、ここと決めた場所で排泄を繰り返しますので、悪臭の原因になりますし、乾燥した糞やカビが繁殖してアレルギー症状の原因になる場合があるのです。
そして、野生のコウモリに、噛まれたり、爪でひっかかれたりすることで、人に感染するウイルスや細菌に感染する危険性があるのです。
だから、コウモリは益獣の面もあるのですが、害獣でもあるのですね。