「食物アレルギー」ってどんなイメージですか?
ちいさな子どもに多い牛乳、卵アレルギーを思い浮かべる人もいれば、そばアレルギーのようなアナフィラキシーショックを起こすようなものを思い浮かべる人もいると思います。
私たちの体には、細菌やウイルスなどの侵入から体を守ってくれる「免疫」という機能が備わっています。
この「免疫」は、とても大切な機能なのですが、本来なら無害である食品に対して有害と判断し、排除しようと働くことで私たち自身を傷つけること「アレルギー反応」を起こすことがあるのです。
そして、そのアレルギー反応を起こす原因物質をアレルゲンといいます。
〇アレルゲンを特定する検査
最近、私は、このアレルゲンを特定するための血液検査を受けました。
ここ数か月の間に数度、食事をしている最中に、急に上唇がはれるという現象が起こり、悩まされていました。
それもパンパンに腫れあがり、見た目にもひどくてマスクをしないと恥ずかしくて外出できないような状態でした。
その症状は、以前から年に数回程度 起きていて私にとってはとても不快でしたが、病院に行った際には治まっていたり、薬を処方されて終わりといった感じで根本的には何の解決にも至っていませんでした。
それが、今までは食事中に「あれ?おかしい?」って思っている間にどんどん腫れるのですが、今回は少し違っていて、寝ている最中に唇の腫れと少しの痛みで目が覚めたのです。
朝起きた時は、夜中の腫れよりも少し治まっていましたが、じんましんがひどく、全身のかゆみが我慢できない状態でした。
そして、やっと病院で検査してもらうことにしたのです。
〇アレルギーの原因を特定する
アレルギー反応を防ぐには、アレルゲンとなる食品を特定し、摂取しないことです。
血液検査をすれば、アレルギーを起こす原因をすべて特定できると思っていたのですが、そうではなく、心あたりの項目を限定して検査するのです。
血液検査をしたときは、「あれ?どうしてすべての項目の検査をしないのか?」と思ったのですが、残念ながら抗体13項目までが保険対応となり、13項目を超えると自己負担額で5,000円程度かかるのです。
結構な経済負担ですよね。
もちろん、検査する項目が少ないと負担額は少なくなるので、原因を類推して必要な検査項目をしっかり絞ってから検査を行う方がよいと思います。
ですので、私も自分の中でこれが原因なのでは?と思い当たる項目について検査をしたのです。
〇食物アレルギーにはタイプがある
食物を摂取してから、アレルギー症状が現れるまでの時間によって、即時型と非即時型に分けられます。
食物を摂取してから2時間以内に現れるものを「即時型アレルギー」といいます。中でも、食べた直後から30分以内に発生し、じんましんやそれに伴うかゆみが一番多い症状です。
そのほかにも咳、ぜんそく、腹痛、下痢など実に様々な症状が現れます。
また、「即時型アレルギー」の一つに、アナフィラキシーショックという救急処置を必要とするような危険な症状があります。
みなさんも聞いたことがあるのではないでしょうか?
アナフィラキシーとは、食物の摂取直後から短時間の間に起きる、皮膚粘膜、呼吸器、循環器、消化管など複数の臓器で様々な症状がでる状態をいいます。
さらに、血圧が低下し、意識の状態も低下を認めたりする場合をアナフィラキシーショックといい、生命に関わる状態に陥ることさえもあります。
現に食物が原因のアナフィラキシーショックで亡くなられた人もいるのです。
また、食物を摂取してから2時間を超え、時には数日後に現れるものを「非即時型アレルギー」といいます。
このアレルギーは、遅いときには数日後に現れるために食物アレルギーであることさえ気づかすに、「なんだか体調が悪い」と思いつつもアレルゲンを摂取し続けることもあるのです。
原因不明の体調不良は、もしかしたら食物アレルギーが原因かもしれません。
気になる方は、一度病院でアレルギーの検査をしてみてはいかがでしょう。
〇食物アレルギーを理解する
アレルギー反応を防ぐには、アレルゲンとなる食品を摂取しないことが一番です。
食物アレルギーのある人は、外食する際に知らずにアレルゲンを食べてしまうのではないかと不安を抱えながら生活しなければなりません。
料理の原材料にアレルゲンが使用されているのかを気にしないといけないため、友達と楽しく外食することもできなくなってしまうのです。
私も今まで、いつ現れるかもしれないアレルギー反応に怯えて生活していました。
アレルゲンを特定していなかったため、外食時に突然唇が腫れだし、マスクも持っておらず、先に退席させてもらったこともありました。
これが結婚披露宴や旅行先だとしたら、ゾッとしませんか?
花嫁のマスク姿もびっくりですし、旅行で写真が一枚も取れないとか・・・悲劇ですよね。
私と同じように何かのアレルギーがあると思うけど、まだ特定していない人は、毎日の食事をメモすることから始めましょう。
アレルギー反応が現れた際に、その前に食べたものが解ればアレルゲンが類推でき、病院での検査に役立ちます。
何のアレルギーかがわかれば、アレルギーのもとを排除することが出来るのです。
アレルギーの出現に怯えることなく、旅行や外食を楽しむためにも、もしかしたらアレルギーかも?と思ったら病院で検査することをおすすめします。
そして、食物アレルギーは突然襲ってくる可能性もあります。
いままで食べても問題のなかった食べ物であっても、急にアレルギー反応を起こすこともあるのです。
さらに、食べた後に運動をすることで、アレルギー反応が起きるということもあるようです。
だから、アレルギー検査をする場合は、自分の勝手な思い込みで検査をしない方がいいと思いますよ。
アレルギーが起きたときの前日と当日に食べたものや、アレルギーが起きたときの状況をきちんとメモして、医師に相談してアレルギーの検査をしてもらうようにしましょう。