子どものときは、足が速いことに憧れますよね。
そして、最速で走る人が凄いと憧れる子どもがたくさんいると思います。
オリンピックで地上最速の人間を決めるとき、世界中の多くの人が興奮しますよね。
だから、速さは、多くの人の憧れであるのです。
そんな多くの人が憧れる地上最速の人間の速さは、瞬間速度なら時速40km程度だそうです。
そして、速い生き物と言えば、誰もが思い浮かべるのがチーターですよね。
陸上で最も速く走ることができる動物であるチーターは、瞬間速度であれば時速120kmで走ることができます。
また、チーターの凄さは、瞬間最高速度だけでなく加速能力の高さでもあり、たった2秒で時速75kmに到達すると言われていますので、人間の最高速をたった2秒で軽く超すのです。
チーターは、この加速力によって素早く獲物に近づいて仕留めているのですね。
そんな、陸上最速の足が速くて凄いチーターですが、チーターにもいろいろな弱点があるのですよ。
〇チーターは足が速くなるように進化しているから弱い?!
チーターの特徴と言えば、足の速さであり、チーターは走るのが速くなるように進化した動物です。
だから、チーターの体重は、成体で30㎏~60㎏程度になり、人によっても違いますが人間の大人よりも軽い体重しかありません。
他の猫科の動物であるトラやライオンは、体重が100㎏~300㎏ほどあり、チーターの体重が軽いことがわかりますね。
そして、チーターの体は、速く走るために、非常に体が細くて頭も小さくなっています。
頭が小さいので、顎の力が弱くなっており、捕まえた獲物を殺すのに時間がかかってしまうのです。
だから、獲物を殺すのに時間がかかってしまうので、ライオン、ハイエナなどの他の肉食獣に見つかり横取りされてしまうことも多いのです。
いくらチーターの足が速くても、捕まえた動物を持ったままでは、ライオンやハイエナに追いつかれますし、体格的に負けるので獲物を置いて逃げてしまいます。
チーターは、速さを求めて進化した結果、細くて体重が軽く、武器である顎の力が弱いという弱点が生まれたのですね。
だから、チーターは、大きな獲物を襲うことはあまりありません。
〇チーターは大きな動物を襲わない!襲えない?!
チーターは陸上で最も速い動物ではありますが、体重が軽く顎の力が弱い肉食動物です。
だから、大型の草食動物を狩ろうとすると、返り討ちに合う可能性も非常に高く、下手をすれば怪我をして、死んでしまうこともあります。
そして、スピードが命のチーターは、足を怪我してしまうと死につながるので、チーターの標的になるのは、小型の草食動物や草食動物の幼獣なのです。
なんだか、弱い者いじめのような感じがするかもしれませんが、チーターは自分の弱さを知っているからこそ、小さな動物しか襲わないのですね。
だから、大型の草食動物は基本的に襲うことが無いので、動物園などでは一緒に展示をすることも可能なようです。
また、チーターは人を襲うことも基本的にないと言われていますが、絶対に人を襲わないわけではありません。
稀に人を襲うこともありますので、野生のチーターには不用意に近づかないようにしましょう。
まあ、野生のチーターに、出会うことも無いと思いますし、不用意に近づくようなことはしないと思いますが……。
そして、足の速いチーターですが、長時間走ることが苦手なのです。
〇チーターは長くは走れない?!
チーターは陸上で最も速いスピードで走れる動物ではありますが、長時間走るのは苦手な動物です。
全速力で走ることができるのは、10秒~20秒程度といわれており、最高速度を維持して走れる時間は短いのですね。
そのため、チーターの狩りは一瞬の一発勝負であり、獲物に数十秒程度、逃げ続けられるとチーターの体力がなくなり獲物に追いつくことができません。
また、チーターが標的とする草食動物も、時速60km~80kmほどの速さで走ることができるので、近づく際に早くに気付かれるとチーターは追いつけません。
そんなチーターが狩りに成功する確率は、40~50%といわれており、狩りの半分は失敗に終わってしまいますが、アフリカに生息する大型の猫科動物の中では、狩りの成功率が高いのです。
だから、チーターは、狩りの優等生なのですね。
ちなみにライオンの狩りの成功率は、20%を下回ることもあるようです。
こんなチーターは、足が速い動物ではありますが、弱点も多い動物なのですね。
そして、そんなチーターは生息数が少なくなっている動物でもあるのです。
〇チーターの生息数は少なくなっている!
足が速くて狩りが得意なチーターですが、世界に生息しているチーターは少なく、絶滅する可能性があると言われています。
なぜならチーターの子どもは、ライオンやハイエナなどの動物に襲われることも多く、ほとんどは大人になることができずに死んでしまうのです。
また、チーターの毛皮を目的に、人がチーターを狩り過ぎたことも、チーターの減少が進んでいる理由になりますし、人口の増加によって、チーターの生息地を人間が奪っているのも原因の一つです。
さらに、チーターの行動範囲は広いので、保護してチーターを増やすのが難しいのです。
陸上で最も速い動物であるチーターは、これからどうなるのでしょうか?
チーターを絶滅させないためにも、人間が考えていかなければならないのではないでしょうか?