多くの食品には、見た目をキレイにするために着色料が使われています。
着色料なのですが大きくわけると、天然着色料と合成着色料にわけられます。
天然着色料は、その名の通り自然に存在しているモノから抽出された着色料で、合成着色料は化学的に作られた着色料になります。
そして、天然着色料であればおのずと何かから抽出したものになります。
多くの人は、天然の着色料といえば植物から抽出したモノだと思うかもしれませんが、動物から抽出した着色料もあるのです。
赤色の着色料として良く使われているコチニール色素が良い例であり、コチニール色素はコチニールカイガラムシという昆虫から抽出した着色料なのです。
☆コチニール色素とコチニールカイガラムシ
カイガラムシとは、植物にくっついて生活する昆虫で、表面が貝殻のように硬くなっていることからカイガラムシという名前が付いています。
そして、赤色のコチニール色素を抽出するコチニールカイガラムシもカイガラムシの一種でサイズは、3mm程度の昆虫になります。
ちなみにコチニールカイガラムシは、中南米などに生息しています。
コチニールカイガラムシは、着色料を摂るために養殖して育てているところもあるようです。
そして、同じ赤色の着色料であるラック色素も、ラックカイガラムシという虫から抽出した色素になります。
☆コチニール色素を使用している商品
コチニール色素は、赤色であるため赤色のモノに使われています。
食品でいうと、ハム・ソーセージ・かまぼこ・カニかま・イチゴシロップ・ガム・アイスクリーム・ヨーグルトなど様々なものにコチニール色素は使用されているのです。
そのため、赤色の食品にはコチニール色素が使われている可能性が十分にあります。
そして、コチニール色素は、食品の着色力だけではなく、繊維などの染料や絵画などの絵の具、口紅、アイシャドーなど、いろいろなモノの着色料として使用されているのです。
☆なぜコチニール色素を使うのか?
〇見た目をキレイにできるから
食品になぜコチニール色素を使用するのかというと、見た目をキレイにすることで美味しそうにみえるからです。
〇安全性が高いから
コチニール色素は、古くから使用されており、あまり問題も起きていないので、安全性が高いということが実証されているので使われているのです。
○天然着色料だから
コチニール色素が使用される理由の一つにコチニール色素が天然着色料であることがあげられます。
健康意識が高まり、合成着色料よりも天然着色料を好む人が多いので、天然着色料であるコチニール色素が使用されるのです。
○消費者がコチニール色素を知らないから?!
着色料にコチニール色素と書かれていても、何かの植物の色素なのだろうと多く人が思い、誰も気にしないのではないでしょうか?
カイガラムシ抽出色素と書いてあれば、昆虫嫌いの人からすれば気持ち悪くて購買意欲が沸きませんよね。
コチニール色素のことを、消費者が知らないので使用されているともいえます。
☆コチニール色素は昆虫を入れている?!
コチニール色素が入っているモノは、コチニール色素は入っていますが、コチニールカイガラムシが入っているわけではありません。
だから、コチニール色素を使用しているということは、昆虫が入っているというのは間違いであり、昆虫が入っているというとデマになりますので注意しましょう。
コチニール色素は、あくまでコチニールカイガラムシが体内で作る色素であり、きちんと処理して安定化させたものです。
食品にも使用される天然着色料のコチニール色素のことを説明しましたが、知らなきゃよかったと思われた方もいたかもしれません。
すみません。m(_ _)m
しかし、どんなモノが食品に使用されているのかを知ることは、大切ではないでしょうか?
知らずに知らないモノが含まれている食品を食べて健康を害さないためにも、食品に使用されているモノを少しでも知っておいた方がいいと思います。