ニュースでロケットや宇宙という言葉をよく耳にすると思いますが、世界的に宇宙ビジネスが拡大していることを知っているだろうか?
普通に生活していると宇宙っていわれても、ほとんど関係ないように思いますが、意外にも日常生活に宇宙ビジネスは関係しているのです。
まず、最も有名なところでは、天気予報が宇宙ビジネスの一つであり、天気予報は地球から打ち上げられた人工衛星の画像によって成り立っているのです。
その他にもGPS、放送分野、通信分野など知らないところで宇宙ビジネスが私たちの生活を支えてくれているのです。
そんな、宇宙ビジネスに欠かせない存在がロケットであり、ロケットが無ければ人工衛星を宇宙に打ち上げることもできません。
そして、そんなロケット技術が世界トップクラスなのが日本なのです。
○日本が飛ばしているロケットの種類は3つ!
日本で現在活躍しているロケットは、3種類でH-ⅡAロケット(エイチツーエーロケット)、H-ⅡBロケット(エイチツービーロケット)、イプシロンロケットになります。
H-ⅡAロケットとH-ⅡBロケットは、姉妹型なので基本的に構造は似ていますが、H-ⅡBロケットの方が大きく力が強いロケットなので、打ち上げのコストが高くなります。
そして、イプシロンは日本の技術を使って打ち上げられているH-ⅡA型よりも小型のロケットになります。
H-ⅡAロケットとは、全く違った技術が使用されているので、イプシロンは単純に小さいロケットというわけではありません。
その日本が誇る技術によって生まれたロケットは凄いのです!!
〇H-ⅡAロケットは95%以上の確率で成功している!
日本で最も打ち上げられているロケットは、H-ⅡAロケットで30回以上も打ち上げを行っており、失敗したのは1回だけで打ち上げ成功率は96%を超えています。
この成功率は非常に高く、信頼性の高いロケットであることを証明しています。
さらに、H-ⅡBロケットは5回打ち上げており、そのすべてが成功していますので両者合わせた場合の成功率は97%を超える確率なのです。
日本がトップクラスのロケット打ち上げの技術力を持っているからこそ、ほとんど失敗しないで成功しているのですね。
そしてH-ⅡAロケットで唯一失敗してしまったのは、2003年に打ち上げられた6号機のことなので10年以上前の話であり、それから20回以上は連続で打ち上げに成功しているのです。
そして、打ち上げコストに関しては、H-ⅡAロケットの打ち上げ1回100億円前後でH-ⅡBロケットでは、1回に140億円前後のお金がかかっています。
非常に高いように感じるかもしれませんが、他の国のロケット打ち上げよりは低価格だといわれていますので、そこも凄いところですね。
○イプシロンロケットは固体燃料だから凄い!
イプシロンロケットとH-ⅡAロケットは、サイズの違いもありますが、燃料が違いイプシロンロケットは固体燃料でH-ⅡAロケットは液体燃料になります。
ロケットの燃料が違えば、ロケット内部の構造の違いやロケットの性質が全然違うということになります。
固体燃料の場合は、ロケットの構造を簡単にできる分、誘導制御がうまくいかず低価格ではありますが、制御が難しいので失敗してしまう可能性が上がります。
対して、液体燃料は、ロケットの構造が複雑にはなりますが、誘導制御を行いやすいので、発射後にミスによる失敗の可能性は低くなります。
そして、現在多くの国で主力となっているロケットは液体燃料ロケットであり、誘導制御が難しいロケットを打ち上げることはあまりありません。
日本はこの固体燃料ロケットの技術でも世界のトップクラスであり、非常に低コストでロケットを発射することに成功しているのです。
イプシロンの打ち上げには50億円ほどかかります。
50億円といわれたら非常に高額ですが、H-ⅡAロケットの100億円と比べるとわかりますが、ロケット打ち上げの費用としては安いとされているのです。
また、最終的には30億円で打ち上げることを目指しており、低価格でのロケットを打ち上げるために、日本の技術者達は頑張っているのですね。
○2020年に最新型のH3ロケットを発射する予定?!
日本は、2020年に発射するのを目標に「H3ロケット」を開発しており、H-ⅡAロケットよりも安く、信頼性が高く、大きなロケットの開発を目指しています。
名前は前回のようにローマ数字ではなく数字の「3」を使用しています。
また、開発するためのコストは1900億円になりますが、一回の打ち上げにかかる値段は約50億円を目指しておりH-ⅡAロケットの半分程度の値段で発射できるロケットを開発する予定です。
値段が低価格になりますので、開発されれば打ち上げ回数が増えて日本の宇宙ビジネスがより発展すると考えられているのでH3ロケットの開発には多くの人が期待しているのです。
日本が世界に誇れる技術であるのロケット技術の発展に注目ですね!