全てのフグは危険?!フグの毒って一体どれぐらい危険なの?!素人は絶対にフグの調理をしてはいけない!


フグと言えば、怒ったときのプクッとしたフォルムから可愛いと思う方もいると思いますが、他にはどんなイメージを持っているでしょうか?

フグ→トラフグ→フグ刺し→高級食材という感じのイメージを持つ方も多いと思いますが、フグと言えば「毒」というイメージもありますよね。

そんなフグの毒は、とても強力な毒だと知っているかたも多くいると思いますが、フグの毒ってどれぐらい強力で危険なのか知っていますか?

なんと、当たると死ぬことからフグのことを「テッポウ」なんて言われたりするのです。

〇フグの毒は一体どれぐらい強力?!

フグは、強力な毒を持っていることで有名ですが、フグは自分の体の中で毒を生成しているわけではなく、自分が食べるモノ(ヒトデや貝)から毒を摂取して体内に貯めこんでいるのです。

なので、毒を持つモノを食べさせないようにフグを養殖場で人工的に育成すれば、無毒のフグになるのです。

だから、毒を全く与えずに養殖で育てたフグは、毒を持っておらず普通は食べることができない内臓を食べることも出来るそうです。

フグの普段は食べられない内臓が食べてみたいという方は、養殖された無毒のフグを調理してくれる店を探してみてはいかがでしょう。

そして、フグの毒といえば、聞いたことがある方も多いと思いますが、「テトロドトキシン(tetrodotoxin)」という名の毒です。

そんなフグの毒であるテトロドトキシンの半致死量(体重1㎏あたり投与すれば半数が死亡する量)は0.02mg/kgとなっていますが、どれぐらい強力なのかピンときませんよね。

フグのテトロドトキシンという毒は、超強力な毒であり、かの有名な毒である青酸カリという毒の約1,000倍程度も強力だと言われているのです。

これで、テトロドトキシンという毒が強力な毒だとわかっていただけたのではないでしょうか?

テトロドトキシンは、神経毒の一種であり、摂取すると神経に作用にして、手足のしびれや、吐き気などの症状を起こし、最悪の場合、呼吸不全により死に至ります。

そして、このテトロドトキシンという毒は、加熱しても毒性が無くなりませんので、いくら加熱しても食べることはできません。

だから、フグを食べるときには、知識を持っている方が毒の含まれる部分を除去する必要性があるのですね。

そして、その毒ですがフグの種類によって含まれている場所に違いがあるのです。

〇フグの種類によって毒が含まれる場所に違いがある!?

フグの毒の多くが内臓に含まれているのですが、フグの種類によって毒が含まれる場所には違いがあるのです。

そして、フグは多くの種類が存在します。

フグの種類ですが、一番有名なのがトラフグですが、他にもキタマクラ・サバフグ・シマフグ・クサフグ・ゴマフグ・ショウサイフグ・マフグ・コモンフグ・ヒガンフグ・アカメフグ・ホシフグ・サザナミフグ・メフグ・シロサバフグ・クロサバフグなど数多くの種類のフグがいるのです。

こんなにも多くのフグが存在していますし、そしてフグの種類によって毒が含まれる場所に違いがあります。

フグと言えば、フグの白子が美味しいというイメージを持っている方もいると思いますが、白子にも毒があるフグも存在します。

また、コリコリしたフグの皮が好きだという方もいるかもしれませんが、皮にも毒が含まれているフグがいます。

さらに、身にも毒があるクサフグというフグもいるのです。身の毒は弱いので、食用が許可されておりふぐ調理師が処理したものなら食べることができるようです。

そして、なんとフグなのに、シロサバフグやクロサバフグには、毒はありません。

だから、どのフグも内臓を処理すれば安全というわけではなく、フグによっては皮を食べて死亡するという可能性もあるのですね。

フグを調理する場合は、種類によって毒が含まれている部位が違うので素人の方は調理をしてはいけません。

死んじゃう可能性がありますので、自分でフグを釣ったとしても調理して勝手に食べてはいけませんよ。

〇フグの素人の調理によって死亡事故が発生?!

フグを食べると、中毒死してしまうのでは?と思って、フグを食べることを避けている方もいるかもしれません。

しかし、フグの毒によって亡くなってしまう方がいるのですが、そのほとんどは素人が勝手にフグを調理してしまったことによる中毒死なのです。

だから、フグ調理の専門家が調理して死亡することは、絶対ではありませんが、基本、無いのですね。

フグの毒は、非常に強力なので少量でも死に至る可能性がありので、何度もいいますが、素人が自分で調理して食べてはいけませんよ。

基本、フグを調理する場合は、フグの調理の資格が必要となります。

ちなみにフグの調理の資格とは、ふぐ調理師(ふぐちょうりし)といい、ふぐ条例に基づき都道府県知事が行うふぐ調理師試験において免許を取得した者である。有資格者以外はその業務を行えない業務独占資格である。都道府県によっては、ふぐ包丁師、ふぐ取扱者、ふぐ処理師、ふぐ調理士、ふぐ取扱登録者、ふぐ調理者ともいわれる。と説明されています。

だから、フグを調理する場合は、ふぐ調理師資格の免状が必要になるのですね。

フグの毒は、少量の摂取でも死に至る可能性があり、非常に危険ですので、絶対に自分で調理してはいけませんよ。

このように危険なフグに関係することをもっと知りたい方のために少しだけ豆知識を紹介しちゃいます。

〇フグに関する豆知識も知っとく?!

フグとは、基本、漢字で「河豚」と書きますが、なぜ河の豚なの?と思いますよね。

この漢字は、中国で付けられた漢字であり、中国では メフグという種類のフグは川を遡上するので「河」という漢字が使われたというようです。

そして、怒ると膨らむその姿から「豚」という漢字を使ったといわれています。

だから、フグは河豚という漢字になったという感じですね。(他にも説があるようですが。)

しかし、フグには、河豚以外の漢字も存在しています。

日本の平安時代の文献では、フグを「布久(フク)」又は「布久閉(フクベ)」という漢字で表していたようです。

そして、フグは魚なので、魚へんを使って表している漢字が複数存在しています。

それが、「鰒」「鯸」「魨」という漢字です。

鰒の漢字は、音読みで「フク」と読むためにフグを表す漢字として使われていたようです。

ちなにみに、鰒の漢字は、アワビとも読みます。

鯸の漢字は、鯸の右側の造りの部分の候という漢字に膨れるという意味がある事から、魚へんに候と書いて「鯸(フグ)」という漢字が誕生したようです。

魨の漢字は、豚の異体字である「豘」から「河魨」という漢字が使われるようになり、「魨」の一文字が独立して使われるようになったようです。

このように、フグには、いろいろな漢字が存在するのですね。

スポンサーリンク







シェアする

フォローする

スポンサーリンク