ほとんどの人が、テレビなどで柔道の試合を見たことがあると思いますが、柔道は好きですか?
私は、柔道をしていたこともあり、柔道のことが好きです。
そんな柔道は、日本古来の武術「柔術」から生まれ日本で発祥した伝統武道であり、スポーツ競技の一つとして国際的にも広く知られて、オリンピックの競技としても選ばれています。
柔道の国際試合を見ていると、柔道家は黒帯をしている人しかいないので黒帯が一番上だと思っている人もいるかもしれませんが、黒帯は柔道の一番上の帯ではないのです。
そして、柔道の帯といえば、白帯と黒帯を想像する人が多いと思いますが、柔道にはいろいろな色の帯が存在しているのです。
柔道の帯の色は、段位によって決められているのですが、年齢によっても帯の色が違うのです。
14歳未満は少年、14歳以上は成年と区切られており、帯の色が変わるのです。
14歳未満は、初心者が白帯、5級が黄帯、4級が橙帯、3級が緑帯、2級が紫帯、1級が茶帯となります。
だから、14歳未満の場合は、どんなに柔道が強くても黒帯をすることができないのですね。
そして、14歳以上は、初心者から4級以下が白帯、3級から1級が茶帯、初段から5段が黒帯、6段から8段が紅白帯、9段から10段が赤帯となります。
ちなみに5段までは各都道府県の柔道連盟が主催している昇段審査を受けて合格することで取得することができますが、6段以上は講道館に行って昇段審査して取得する必要があります。
なんと、黒帯の上には紅白帯と赤帯という帯が存在しているのです。
○黒帯の上に存在する紅白帯と赤帯とは?
知らない人も多いと思いますが、柔道には黒帯よりも上の存在である、紅白帯と赤帯というものが存在しています。
黒帯は、昇段試験といわれる物を受けて初段に合格するとつけることができ、初段~5段の人がつけています。
昇段試験で6段に合格すると紅白と言われる黒帯よりも上の帯をつけることが可能になり、6段から8段までの人が紅白帯を使用します。
さらに、9段、10段の人は、紅白帯よりもさらに上の帯である赤帯となるのです。
世界大会に出るほどの強い柔道選手が黒帯をつけているので、柔道の最も位の高い帯は、黒帯と思う人が多いのですが、紅白帯と赤帯が存在しているのですね。
私は、紅白帯をつけている人を見たことはありますが、赤帯をつけている人を見かけたことはありません。
○黒帯は中学生でもとれる?!
黒帯といえば柔道が上手い人がとることが可能な帯というイメージが強いかもしれませんが、中学生でも取得できる帯になります。
しかし、黒帯取得には年齢制限があるので、14歳になってからでないと取得することはできません。
実際、私は中学生の時に柔道をしており、それほどうまくなく弱い方だったと思いますが黒帯を取得しました。
しかし、都道府県や市区町村によって取得難易度が変わってくるため、絶対に中学生でとれるわけではありません。
ただ、高校生になると中学生と一緒に昇段試験を受けることになり、体格的にも楽に昇段試験に受かることが多いです。
高校生から柔道を始めて、半年で昇段試験に合格して黒帯をつけることができることもあります。
だから、柔道の黒帯は、それなりに簡単に取得できますが、紅白帯は簡単には取得できません。
○紅白帯は柔道の貢献度が関係する!
紅白帯を巻くためには、柔道の上手さや強さだけでなく、審判や選手の育成など柔道の発展に貢献していることが重要になってきます。
また、紅白帯を取得できる年齢も27歳以上と決まっているので、オリンピックに出場する選手が紅白帯を、現役時代に取得するのは難しいと考えられます。
また、6段に昇格して紅白帯を取得しても柔道の練習中は黒帯を使用するという方も多くいます。
柔道をやっていても、紅白帯をつけて練習している人を見かけることは少なく、若い人が紅白帯をつけているところを見ることはほとんどありません。
私は2人ほど紅白帯をつけた人を見たことがありますが、どちらも見た目は60代以上の方でした。
○赤帯は柔道の神的存在?!
紅白帯を取得しようと思ってもかなりの年数がかかりますが、赤帯を取得しようと思うとさらに時間がかかります。
また、柔道の発展に大きな貢献をしないといけないので、柔道を長年続けているからという理由だけで赤帯を取得できるわけではありません。
私自身、赤帯の存在は知っていますが、赤帯をつけている人を一度も見たことがありません。
そして、8段以上は42歳以上が取得できるとされていますが、42歳になったら取得できるというものではありません。
なんと、柔道の10段を取得した人は、故人を含めても十数人しかおらず、存命中の10段所有者は数人程度なのです。
ちなみに女性では1人だけ10段を取得した人がいるようです。
そして、一般的には、柔道の最高段位は10段という認識ですが、段位制を作った嘉納氏は「初段より昇段して 十段に至り、なお進ましむるに足る実力ある者は十一段十二段と進ましむること際限あるなし」と述べてい
ますので、段位には上限が無いということになります。
しかし、過去、現在10段以上に昇段した人はいないので、現在の柔道の最高段位は10段という認識になっているのです。
見かけることは滅多にありませんが、柔道には黒帯よりも上の帯が存在しているのですね。
○柔道は帯の色で強さが決まっているわけではない?!
柔道の帯は、段位によって変わりますので、段位が上がって帯の色が変わるほどに強いと思っていると思います。
もちろん。段位や帯の色は、ある程度の強さのバロメーターですが、段位が高いからといって強いというわけではありません。
段位の基準はありますが、同じ段位でも実力はまちまちということです。
そして、体格差もありますので、50キロの3段より、80キロの初段の方の方が強いこともあります。
また、柔道の段位は、強さだけでなく、修行の年数など設定されているため、いくら強くても年齢を重ねないと昇段することはできませんし、6段以上は強さよりも柔道への貢献度が重要視されるのです。
だから、段位が高いからといって、絶対に強いというわけではないのですね。
また、人は年齢による衰えもありますので、若い初段の方が高齢の10段より強い可能性が高いのではないでしょうか?