日本人の朝食といえば、納豆?卵焼き・・。そして味噌汁ですよね!!?
いやいや、和食じゃなくて朝食はパン食でしょっていう方も多いと思いますが、今回のお題に辿り着くために和食で進めさせていただきます。
無理やり感がありますが、そして、味噌汁といえば、豆腐とワカメですよね。
そんなワカメのこときちんと知っていますか?
そんなワカメのことは好きですか?
日本に住んでいる方であれば、ほぼ毎日ワカメを食べているという方もいると思います。
ワカメは、日本では、ポピュラーな存在であり、どちらかというと好まれている存在なのですが、海外では迷惑な存在として知られているのです。
なんと、ワカメは、外来種のなかでも、特に生態系や社会への悪影響が大きい生物のリストである「世界の侵略的外来種ワースト100」に名を連ねているのです。
ちなみに、日本人に耳なじみがある侵略的外来種ワースト100には、ヒアリ、マングース、アカミミガメなどが名を連ねています。
なぜ、あの日本人が大好きな(嫌いない方もいますが・・)ワカメが「世界の侵略的外来種ワースト100」に名を連ねているのでしょうか?
〇そもそも海外ではワカメを食べない?!
ワカメが侵略的外来生物として問題になっている理由の一つは、海外の人がワカメを食べないからです。
日本では、食用の海藻といえばワカメというぐらいに一般的な海藻ですが、実はワカメを食べる文化があるのは日本と韓国ぐらいで、他の国の方はワカメを食べないようです。
世界に日本食が広まったことで海外でもワカメを食べる人は少しは増えているかもしれませんが、需要よりもワカメの繁殖力の方が高くワカメが大量に増えているのですね。
ワカメは繁殖力が高く、ワカメがどんどん増えていくので、他の生物の繁殖を妨げたり、漁具に絡まったりと邪魔な海藻として侵略的外来種ワースト100に名を連ねているのです。
海外では、ワカメを減らす対策として、ワカメを獲って日本や韓国に輸出しているようですが、それでもワカメの繁殖速度に追いついていないのが現状のようです。
そして、ワカメには、敵がいないから増えていくようです。
〇ワカメには天敵がいない?!
ワカメが侵略的外来種ワースト100として迷惑をかけるほどに増えている理由は、海外にワカメの天敵があまりいないからです。
日本では、ワカメを食べる日本人とワカメを食べるウニが生息しているのでワカメが爆発的に繁殖しないのです。
また、ウニの繁殖力は、ワカメによりも弱く、ワカメの方が増えていくようです。
海外では、ワカメの天敵が少ないので、ワカメがどんどん増えていくのですね。
日本人の感覚からすると、ワカメなんてどこにでもある海藻で何にも害がなさそうに思えますが、海外に行くと非常に邪魔な存在となっているわけです。
そんな海外では、邪魔者のワカメは、日本、韓国、北朝鮮の近海が原産地であり、海外には存在しない海藻だったのですが、現在では、アメリカ、フランス、イタリア、オーストラリア、ニュージーランド、地中海など世界中の海で繁殖が確認されているのです。
では、なぜ、ワカメは世界に広がったのでしょうか?
〇どうしてワカメは世界の海で繁殖しているのか?!
世界の海にワカメが広がってしまった理由は、船を安定させるために利用されるバラスト水が原因だとされています。
貨物船は、積み荷の重量などを考えて設計されているため、まったく積み荷が乗っていない状態だと船が浮きすぎてバランスが悪くなり、転覆する可能性が高くなるのです。
だから、積み荷がない状態の際に船を安定させるために積み込む海水のことをバラスト水といいます。
そんなバラスト水は、貨物を積載する際に排出するわけですが、バラスト水の中には海水を入れた地域の生き物が含まれており、それが外来生物を運ぶ原因となるのです。
ワカメは、春になると遊走子を放出して、遊走子が岩などに付着して増殖していきます。
この遊走子がバラスト水に混ざってしまい、海外でバラスト水が排出されて岩に付着して海外でワカメが増殖してしまったと考えられているのですね。
ワカメは、意図せずですが人間によって生息域を拡大しているのです。
でも、世界に広がっているワカメは、どうして侵略的外来種ワースト100なのでしょうか?
〇ワカメの実害?!
ワカメの実害は、ワカメが増えすぎることで、漁業用の機械が詰まって壊れたりするなどもありますし、カキ、ホタテ、ムール貝などの養殖魚介類の成長を阻害するという悪影響もあるようです。
このようにワカメは世界の経済に悪影響を与えているから、侵略的外来種ワースト100に名を連ねているすのですね。
ワカメの実害を少なくするためにも、ワカメが美味しいことを世界に広めるのも大切かもしれませんね。
ワカメの食文化を広めることで、世界の経済が良くなるかもしれませんので、私は声を大にして「わかめ好き好き」と叫んでいこうと思います。