世界には、数多くの昆虫がいるがその中には、どうみても悪口にしか聞こえない名前の昆虫が実在しています。
その中でも私が特に気になる悪口に感じる昆虫の名前が「メクラチビゴミムシ」であり、小学生が友達と喧嘩したときに出てきそうな悪口のオンパレードを使った名前で、もはや名前ではなく悪口にしか聞こえません。
なぜ、「メクラチビゴミムシ」は、こんな悪口にしか聞こえないような名前になってしまったのでしょうか?
○ゴミの中から見つかるゴミムシの仲間。
メクラチビゴミムシは、ゴミの中で発見されることが多いゴミムシの仲間であるために、ゴミムシという名前が付いています。
ゴミムシだけでも、かなりの悪口に聞こえますが、このゴミムシは世界に多くの種類が存在しており、日本にはゴミムシの仲間が約1000種類もいると言われています。
また、ゴミの中で良く見かけるために、ゴミムシという名前ではありますが、ゴミを食べているわけではありません。
ゴミムシがゴミに集まるのは、ゴミに集まってくるハエなどの虫を食べるためであり、ゴミムシがゴミを好きというわけではないのです。
また、ゴミムシの仲間は、すべてゴミに集まるというわけではなく、ゴミ以外の場所で虫などを食べて生活するゴミムシも存在します。
ちなみに、メクラチビゴミムシの生息地は、洞窟であり、ゴミの中に生息するゴミムシではありません。
ゴミ以外につける名前が無かったのか気になるところです。
○チビとは小さいということ。
ゴミムシは、数千種類も存在しており、種類によってサイズも様々で小型のゴミムシも存在しています。
そこで、小型のゴミムシには、チビゴミムシという名前が付けられ、「メクラチビゴミムシ」も小型だったために、チビゴミムシの名前が付けられたのです。
この時点で、すでにかなりの悪口であり、名誉棄損で訴えられるぐらいの悪口的な名前ですね。
なぜ「チビゴミムシ」を「コゴミムシ」にしなかったのかが疑問ではありますが、悪口を適当につけたわけではなく、きちんと理由があってつけられた名前のようです。
しかし、名前を付けるときにおかしいと思わなかったのでしょうか?
そして、チビゴミムシに分類されるゴミムシは、数百種類もおり、チビゴミムシといわれる虫は意外と多いのです。
○メクラは目が退化した種類。
メクラという名前が付くのは、目が退化してしまった種類のチビゴミムシであるために付いた名前です。
メクラは、目が見えない人を指す言葉であり、現在は差別用語といわれことも多く、一般的に使用されることは、ほとんどありません。
ただ、昔は良く使用されていた言葉であり、名前を付けたときには、差別用語であると言う認識がされていなかったのでしょう。
現在は、メクラは差別用語であり、メクラという言葉の使用は避けた方がいいですが、メクラチビゴミムシには使用されています。
メクラチビゴミムシに関しては、差別として使用されているわけではありませんし、存在する虫の名前であるため、あえて名前を言い換える必要性はありませんが・・。
ただ、知らない人からすると不快になることもあるかもしれませんので、きちんと説明する必要があるかもしれません。
また、メクラチビゴミムシにも数十種類の仲間がおり、特にズンドウメクラチビゴミムシが酷い名前になっていると言われています。
ズンドウ体型とか言われたら、腹が立ちますよね。
このような理由で、メクラチビゴミムシという酷い悪口のような名前を人間が勝手につけているのです。
そんな悪口にしか聞こえないメクラチビゴミムシですが、名前を変えるべきだという声もあるようです。
○メクラチビゴミムシは酷い名前だが変えることは難しい?
メクラチビゴミムシは、酷い名前ではありますが、名前を変更することは難しいとされています。
これは、すでにメクラチビゴミムシという名前が広く浸透しており、名前を変えることによって混乱を招く恐れがあるためです。
特に「ゴミ」と「チビ」の部分は、該当する虫が多く存在するため、メクラチビゴミムシのために名前を変えることで、数百~数千種もの虫が改名する必要がでてくることになります。
最も名前を変更しやすいのが、「メクラ」の部分になるようですが、やはり種類が多いのでは改名するのは簡単ではないようです。
また、メクラチビゴミムシは、悪意があってつけた名前ではないので、改名する必要性はないという意見もあるようです。
しかし、以前は「メクラウナギ」と呼ばれていた生物は、現在はヌタウナギと改名されていますので、名前が変わる可能性もあるようです。
メクラチビゴミムシは、名前の意味を理解していないですし、自分の呼び名もわかっていないので、問題ないのかもしれませんが、気分を害する人もいると思いますので、このような名前を使い続けない方がいいのかもしれませんね。